ヤロウ精油

皮脂調整作用・育毛作用が特徴的。
抗炎症作用のカマズレン豊富な青い精油。

ヤロウはキク科の多年草で、白い花が咲いた直後に搾油されます。
蒸留時に、抗炎症作用を含む有効成分カマズレンが放出され、鮮やかな青色の精油となります。ヨーロッパ原産の植物ですが、現在は北米やアフリカでも栽培されています。
本精油には、抗炎症や抗アクネ作用があります。古代ギリシアで“ヤロウ” は “癒やし” を意味し、その止血効果に頼り、戦士がヤロウ精油を傷の治療に使ったとされます。

基本情報

INCI名:
Achillea Millefolium Oil
全成分表示名称:
セイヨウノコギリソウ油
原産地:
南アフリカ
抽出方法:
水蒸気蒸留法
香り:
苦みと甘さがあるハーブ調の香り
入り目:
0.25Kg, 0.5Kg, 1Kg
抽出部位:
花、葉、茎

特徴・効能

青の有効成分「カマズレン」が豊富で、抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗ヒスタミン作用があります。

炎症した傷、やけど傷、かゆみ、かぶれに効くとされ、アメリカ先住民達は虫刺され薬として使用していた精油です。
また、花粉症などのアレルギー諸症状の緩和にも効果があります。皮脂調整や育毛効果があることが確認されており、オイリー肌製品や頭皮ケア製品に使われています。

検証① 抗アクネ・収斂効果

本精油の効果検証では、アクネ菌(MIC 0.83mg/ml※)とブドウ球菌(MIC 0.37mg/ml)の発育阻止、サイトカインによる炎症の鎮静効果、フリーラジカル阻害
効果が実証された。これらの効能が総合的に機能し、アクネの予防及び治療に効果を発揮する。また、ヤロウ植物エキスを 2 ヶ月間投与した In-vivo 検証では、対プラセボ比で毛穴が目立たなくなったという結果が確認された。

※MIC=minimum inhibitory concentration, 最小発育阻止濃度
出典:Bela Peethambaran “Anti-inflammatory and Anti-microbial Properties of Achillea millefolium in Acne Treatment” (2018)
Pain S, Altobelli C, Boher A, Cittadini L, Favre-Mercuret M, Gaillard C, et al. Sur-face rejuvenating effect of Achillea millefolium extract. Int J Cosmet Sci. 2011;33:
535‒42

検証② 育毛効果

ヤロウを含む薬草エキスを、薄毛の症状がある被験者 120 名に 6 ヶ月間投与した結果、15%以上(対プラセボ比)の優位性で、抜け毛減少と毛髪の育成が観察された。
尚、因果関係の考察については下記のとおりである。
薄毛の要因となりえる毛根の皮脂分泌過剰は、毛根部分の酸化物質の蓄積する。本精油中のカマズレンやポリフェノールは、それらを防ぐためだと考えられる。

出典:Erkin Pekmezci, Cihat Dündar, Murat Türkoglu ” A proprietary herbal extract against hair loss
in androgenetic alopecia and telogen effluvium: a placebo-controlled, single-blind,clinical-instrumental study ” (2018)

トレーサビリティ~生産者について~

生産者は、南アフリカで 1600 年代から続く家族経営の農家で、天然精油を生産しています。農地はレソト王国に近い高台にあり、冷涼な気候に恵まれた地域です。
精油作りは現在 2 代目で、精油を 9 種類ほど生産しています。
自社農園で苗の育成~収穫~抽出までを一貫して行い、品質の優れたオーガニック精油作りに家族全員で力を合わせて励んでいます。

製品用途

●化粧水・乳液・美容液
●フェイスクリーム
●ボディーローション・ミルク
●香水(レディース、メンズ)
●洗い流すパック・マスク など